長男と三男の三人で夕餉の食卓を囲んでいた。
特にこれといった会話も無く、暫く三人で無言の食事が進んでいた。
と、不意に三男の箸が止まり、小刻みに体が震えだしたかと思うと、俯きながら
「イヒヒヒヒッ」と小さな笑い声を上げだした。
私と長男が訝し気に三男を睨むと、今度は肩が大きく波打ちだし
「アーヒヒヒヒィッ」とさらに笑い声が大きくなった。
思わず私が
「気持ち悪いから、思い出し笑いはやめろ」と注意する。するとその言葉に逆らうかのように、それまで俯いていた顔を思いっ切り天井にむけて
「ワーァハッハァ～」と大声で笑い始まった。
今度は長男が
「なんだお前！食事中に気持ち悪いぞ」と兄らしく落ち着いた態度で注意する。
しかし、それでも三男の笑いは止まらない。
そこで私が一言
「思い出し笑いする時は、事前に思い出したことを話した上で笑え」と叱る。
そう言いながら、そんな無茶なと自分で思う。
ところがそんな無茶な指示にもかかわらず、素直な三男は顔を笑いと苦しさに醜く歪めながら、思い出した内容を説明しようとし始めた。
「と、友だちに捨て子ってあだ名の、イヒヒヒヒッ、や、奴がいてぇヘヘヘ、な、なんで、す、捨て子って言うかというと、アハハハ、ヒャヒャヒャッ、土日になると親から家を追い出されるんだって。ホホホォ。そんでもって、行くとこないから〇〇〇川の河川敷で野宿するんだってさ、アハハハ。そしたらこの間、夜中に警察官に職質されて『君、仕事は』って聞かれたら『捨て子です』って答えたんだって。２７歳なのにワーハッハ！！」
長男の口から「プッ」と米粒が飛び出した。
それまで恐い顔でその話を聞いていた私。なにか一言言わねばと思い
「そんな人の、ふ、不幸を笑うんじゃ...プッ」
イーヒッヒ！！
ワーハッハ！！
アハハハッ！！
人の不幸を笑ってはいけません。
そういうお話でした。
特にこれといった会話も無く、暫く三人で無言の食事が進んでいた。
と、不意に三男の箸が止まり、小刻みに体が震えだしたかと思うと、俯きながら
「イヒヒヒヒッ」と小さな笑い声を上げだした。
私と長男が訝し気に三男を睨むと、今度は肩が大きく波打ちだし
「アーヒヒヒヒィッ」とさらに笑い声が大きくなった。
思わず私が
「気持ち悪いから、思い出し笑いはやめろ」と注意する。するとその言葉に逆らうかのように、それまで俯いていた顔を思いっ切り天井にむけて
「ワーァハッハァ～」と大声で笑い始まった。
今度は長男が
「なんだお前！食事中に気持ち悪いぞ」と兄らしく落ち着いた態度で注意する。
しかし、それでも三男の笑いは止まらない。
そこで私が一言
「思い出し笑いする時は、事前に思い出したことを話した上で笑え」と叱る。
そう言いながら、そんな無茶なと自分で思う。
ところがそんな無茶な指示にもかかわらず、素直な三男は顔を笑いと苦しさに醜く歪めながら、思い出した内容を説明しようとし始めた。
「と、友だちに捨て子ってあだ名の、イヒヒヒヒッ、や、奴がいてぇヘヘヘ、な、なんで、す、捨て子って言うかというと、アハハハ、ヒャヒャヒャッ、土日になると親から家を追い出されるんだって。ホホホォ。そんでもって、行くとこないから〇〇〇川の河川敷で野宿するんだってさ、アハハハ。そしたらこの間、夜中に警察官に職質されて『君、仕事は』って聞かれたら『捨て子です』って答えたんだって。２７歳なのにワーハッハ！！」
長男の口から「プッ」と米粒が飛び出した。
それまで恐い顔でその話を聞いていた私。なにか一言言わねばと思い
「そんな人の、ふ、不幸を笑うんじゃ...プッ」
イーヒッヒ！！
ワーハッハ！！
アハハハッ！！
人の不幸を笑ってはいけません。
そういうお話でした。
コメント
笑いって伝染するのですよね（笑）
あまりに面白い日記を書かれているので
ご挨拶が後になり申し訳ありませんm(_ _)m
リンクさせて下さいm(_ _)m
リンクありがとうございます。
私もリンクさせて頂きます。
こんな感じの話が中心になりますが、よろしくお願いします。
笑の伝染、分かりますよー。でも、思い出し笑は…なんとかと言いますね。
なぜ急に息子さん思い出したのでしょうかね？しかし、土日に家から追い出されたら可愛そうですね。私も時折、夫の失敗を思い出し、うししし…と笑ってしまうんですけどね。笑。殿方３人和やかな夕食ですねー。
この三男については色々ありまして、話のネタが尽きません。やはり親父の孫ですね。
そのあたりにつきましては、また書かせて頂きたいと思います。
変なところで血の繋がりを感じております。
ちなみに親父は要介護認定２となりました。
捨て子さん、27歳なら一人暮らしをすればいいのに「養い親」さんとの暮らしが
楽しいのでしょうね(^.^)
ちなみに我が娘は、自分の父親はフランス人ジャン・ピエールだと言っております、生き別れの（爆）
お父様、介護２は微妙ですね、３から介護保険の利用範囲がグッと広がりますよね。もちろん介護度が低いに越した事はありません。
捨て子くん。２７歳ということで、我が三男と同じ歳です。
その我が息子も未だ親離れ出来ず、仕事のない時はこうして同じ食卓を囲んでいる始末です。
早く彼女でも作って家から出て行って欲しいのですけど、ちょっと無理かなあ。
マダムMさんのお嬢様は、お父上をジャン・ピエールと、しかも生き別れと仰っておられるようですが、私のオフクロもかつては親父のことを、うちのジェームス・ディーンと呼んでいたことがありました。お嬢様と同じような心理だったのでしょうかね(笑）
そうやってオフクロは現実逃避をしていたのかな？
こんな事を言うと、親父やオフクロが化けて出てきますな。
いや、親父は存命でした！