「昨日の夜、豆まきをした」
二男から突然そう言われて驚いた。節分から一週間以上も経っているからだ。
息子の話では、三日は忙しくて豆まきが出来なかったからだという。じゃあ四日はと聞けば、それから一週間は単純に忘れていたとのこと。
たまたま観たテレビ番組の中で、豆を使った料理が出て来たので思い出したのだという。
「鬼もびっくりしたろうな。節分が終ってほっとしていたろうに」
私が少し皮肉をこめてそう言うと
「油断大敵ってやつだな」と言いながら息子はニヤリと笑った。

そんな二男をとても可愛がったのが、祖母とおふくろである。祖母は二男がお腹の中にいる時から、よく妻のお腹をさすっては「元気で早く生まれておいで」と声をかけていたものだ。そしておふくろもまた然り。
昨日13日はこの祖母とおふくろの命日だった。
偶然にも二人の命日は同じ日なのである。思えば母親思いのおふくろだったが、まさか同じ日を自分の命日にするとは思いも寄らなかった。
きっとあの世で私や家族のことを眺めながら、ああでもないこうでもないと仲良く話し合っていることだろう。
このところ私も二男への仕事の引継ぎやら教育やらでとても忙しく、墓参りにも行っていない。今度の休みの日には家族を伴って墓参りに出かけることにしようか。その時に、あなた方が可愛がった二男に、もう一人子供が出来たことを報告することにしよう。その知らせを聞いて、二人で大喜びする姿が目に浮かぶようだ。

コメント

まるこ
2019年2月14日9:26

ヒコヒコさん。脈々と受け継がれる「命のバトン」素晴らしいですね。
お母様とお祖母様が同じお命日なんて!!なんて仲良しなんでしょう。
何か見えない「えにし」を感じますね。
どうぞお墓参りお出かけ下さい。きっと喜ばれますよ。
我が家の菩提寺のご住職がおっしゃった言葉
「生きているうちにするのが「孝行」、亡くなってからするのが「ご供養」ですよ」と。ほほう、なるほどと思う今日この頃です。今週の日曜日私も父の一周忌法要を行います。ちょっと早いのですが弟の仕事の関係で前倒しです。

ヒコヒコ
2019年2月14日12:38

まるこさま
おふくろは祖母には随分親孝行をしていたようです。
兄弟が多く、生活も貧しかったのですが、勉強が一番出来たおふくろを見て、何とか進学させたいと頑張ったようです。おふくろはそのことにずうっと感謝していました。
ですから生活費や小遣いなどを祖母が亡くなる直前まで渡していました。
まるこさんが仰るように、生きているうちにするのが「孝行」ですね。おふくろはそれを実践したわけです。
ただ、私はおふくろに孝行出来たかと言えばどうも自信がありません。墓に蒲団は着せられぬですね。
せめて供養だけは欠かさないようにと心がけているつもりです。

マダムM
2019年2月14日18:36

仲の良いおばあ様とお母様のご命日がご一緒、いいですね(^O^)
我が家の夫の方も、祖母と義母が同じ命日ですが、我が家の場合はお互いに嫌っておりまして・・・親切に(?)同じお墓に入って頂いておりますが、あの世でもケンカしてるかも( ^^) _旦~~祖父と義母の連れ合いさんがオロオロしてるのでは(笑)一人娘なんですが、祖父母の育て方が悪かったのでしょう(^_-)-☆

ヒコヒコ
2019年2月15日8:29

マダムMさま
何と申し上げたらよいのか、祖母さまと義母さまが嫌っておられたのに同じお墓に入っていらっしゃるとは。呉越同舟?ちょっと違いますか。呉越同墓?こんな言葉はありませんね、大変失礼しました。
あの世では、この世のわだかまりもすっかり消えて、きっと仲良くされているのではと思います。
現世に生きる我々に出来ることは、故人を思い浮かべることだそうな。それが一番の供養と聞きました。
ところで一人娘でいらっしゃるとのことですが、さぞや大事に育てられたのではと拝察致します。謙遜していらっしゃるようですが、決してそのようには感じませんよ。私、洞察力だけは知能を上回っているともっぱらの評判です!

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