富士山を撮る
富士山を撮る
富士山を撮る
私の幼馴染みで、このdn仲間のachara氏からメールが届いた。読めば「富士山の写真を年賀状に使いたいので貸してほしい」とある。
そのメールを読んで慌てた。そう、今は12月。すっかり忘れていたが、年賀状を書く季節であったのだ。
本来年賀状というものは、年が明けてから書くべきものという人がいる。確かにその通りだ。しかし、常に慌ただしく生きている私のような人間には、いつ書こうが忙しさと手間暇に変わりがない。
よく急ぎの仕事は忙しそうな人に頼めと言われるけれど、自分をその忙しそうな人に見立てて、「おい、12月中に書いておけ」と自分に指示を出す。毎年、この繰り返しである。
さて、ヒコヒコのもうひとつの顔。それは写真家(自称)である。東京に住んでいた頃は、ひとりで、或いは写真仲間たちと休日の度に写真撮影に出かけたものだ。
もちろん、今回achara氏からオーダーのあった富士山にも撮影に出かけた。
そこで早速ポジフィルムの保管庫を開けて、膨大なフィルムの中から富士山のカットを探し出し、スキャナーにかけた。
私が東京で写真撮影に凝っていた頃は、まだデジカメが普及しておらず、ほぼ100%がフィルム撮影(ネガではなくポジフィルム)だった。そのため、人に渡す時にはフィルムをスキャンしてデジタル化し、そのデータを送るのである。
そして彼に渡した富士山のデータが、このブログに添付した3枚の写真である。
同じ日に早朝から日没まで、河口湖畔で一日中粘って撮影したものだ。
この時は、先日私に青森で同行してくれたMさんも一緒だったが、刻一刻とその表情を変える富士山から目を離すことが出来なくなってしまった。おそらく後にも先にも、これだけ一つの山を見続けたことはないと思う。
さて、この時使用したカメラは中判カメラと呼ばれるもの。フィルムサイズが大きくて描写力が桁違いに良い。今のデジカメで言うところの高画素・高解像度カメラである。
このブログに載せた写真はだいぶ解像度を落としているが、それでも細部まで描写されていることがお分かり頂けるだろう。
撮影にはペンタックス645という風景写真家には評判の良いカメラを使用したのだが、これ以降、このカメラは私の撮影行に必ず同行することになった。
この日撮影したのは数百カット。撮影が無事に終わり、新宿まで辿り着いた時には、私もMさんも口がきけないほど疲れ切っていた。
だが、現像所から上がった写真を見て、ガッツポーズをとったことを今でも覚えている。
ところで私の年賀状。毎年、自分が撮影した風景写真を使っているのだが、今回はどうしよう。今年一番の難問かもしれない。


コメント

アミ
2018年12月13日9:23

素晴らしい!
富士山は文句なく、日本一の山だと思います。(笑)
関東平野から利根川を渡るときに見える、黒いシルエットの富士山も乙なモノ。
東京も、今は、ビルばかりで、富士山も見えづらくなりましたが、たまに見えると感動します。
何年か前、妹の手術の日、お茶の水の病室から、西の方角に、真っ白な富士山が見えたとき、手術の成功を確信しました。

まるこ
2018年12月13日9:40

写真なさる方にとり富士山は絶対納めたい被写体ですもんね。私はかじったくらいですが決定時に忍耐力がなく、刻々と変わる風景は難しくて。空気が澄んだ時を狙えば寒い冬ですしね。千曲川を撮りに行き、15分で力尽き暖かいお蕎麦堪能して帰った苦い思い出があります。しかもその時千曲川も氷結しておる寒さで、シャッター押すとき手ブレ酷く泣きたくなりましたよ。
素敵なお写真です。まさに富士山の雄大さと気品が見事に表現されてますね。ヒコヒコさん。かなりの使い手とお見受けします。acharaさんの年賀状素敵な年賀状になりますね。我が家は喪中ハガキでした。毎年なんだかんだで文句言いながら年賀状書けることが幸せなんだと改めて感じでいます。ペンタックス。風景撮るの好きな友人はペンタックスでした。そっか。風景撮るのに適しているんですね〜。私は犬や馬、道祖神が好きでしたがご披露するほどの作品無くて。因みにキャノン使ってました。お隣の奥様が写真の学校へ通って研鑽を積み、八幡平のオンドルのある風景、牧場に住み着いたネコちゃんの写真集を出版されました。お茶しながら写真のお話聞きますが、すごい努力と豊かな感性をお持ちであることが容易に感じられます。ヒコヒコさんもきっとそうなのでしょうね。感服いたします。

しゆい
しゆい
2018年12月13日10:06

このページに来て「綺麗!」と声が出ました。
そういえば富士そばの創始者さんは上京のたびに「富士山は綺麗だなぁ」
って感じたそうでそのまま「富士そば」って名称に使ったらしいですよ。
これが外国人に響くらしく「富士そば」なら騙されたり「ぼられ」たりなどしないだろうと、人気だそうです。
以上、テレビ番組からの雑学でした。
まるこさんもおっしゃる通り、ヒコヒコさんの写真の技術の高さに脱帽です。
いかに光を取り入れるかで画が決まると捉えています。
デジカメでホワイトバランスがどーのこーのと苦心している身としては
抜群に綺麗ですよ。いやぁ素晴らしい。

マダムM
2018年12月13日10:44

富士山は霊峰と言われるだけの事はあると思います。母の所へ行く途中の多摩川辺りから、運が良いと見えるんです。だから、私はいつも見える側に座って、ワクワクしながら見ていますが、他の乗客の方々、全くの無関心(-_-;)勿体無いと思います。我が家からは見えませんが、山手線沿いのマンションの高層階からはバッチリ見えるとか(引っ越したい!)
そして、富士山は登るものでなく、見ているものだと!!
どの写真も素敵ですよ(^^♪

マサムネ
2018年12月13日11:11

実は僕もペンタックスです(K-30) うちからは富士山は山と山の間にてっぺんがちらりとみえるだけで壮大な麓までのきれいな写真は取れないです(見えているだけ) 宝永噴火口があれば静岡側からのだよな?ぐらいしか知識がないです・・・。 スキーに行って山梨側からも見たことありますが、北側から見たほうが裾野がキレイな気がします^^;

ヒコヒコ
2018年12月14日8:11

アミさま
昨日は急な青森への出張のため、頂戴したコメントへの返信が出来ずに失礼しました。
私も名立たる山をいくつも撮影して来ましたが、やはり富士山は日本を代表する山だけあって、格の違いを感じます。
都内には富士見坂と名の付くところがあちこちにありますが、きっと美しく見えたのでしょうね。なにより縁起の良い霊峰富士山ですから、妹さんの手術の成功を確信されたのも当然のことだと思います。

ヒコヒコ
2018年12月14日8:30

まるこさま
昨日は急な青森への出張で、熱いコメントを頂戴しながら返事が書けずに失礼しました。
まるこさんも写真をお撮りになられるのですね。千曲川では相当寒い思いをされたようですが、そういう時期は空気がとても澄んでいますから、写真の仕上がりも良くなります。
風景写真にペンタックスを愛用していると書きましたが、一眼レフメーカーで中判カメラを発売しているのが、日本ではペンタックスやマミヤでしたので、当然ながらそこへ行きついたというわけです。今は保管庫の中で静かに眠っていますが。
まるこさんがお使いのキャノンは私も現在使っていますが、残念なことに当時は中判カメラがありませんでした。しかし、デジタルが全盛になった現在、キャノンからは高画素カメラが多数発売されていますから、今なら遜色のない写真が撮れると思います。まるこさんが撮影された犬や馬、それに道祖神、是非とも拝見したいものです。
それにしてもお隣りの奥さん、写真集を出版されるくらいですから、その腕前は確かなのでしょう。素晴らしいことです。
この世界も一度深みにはまると抜け出せなくなりますからね。でも、趣味としては生涯続けることが出来る奥の深いものであると確信しています。

ヒコヒコ
2018年12月14日8:40

半田思惟さま
作品へのお褒めの言葉を頂戴し、誠にありがとうございます。
今でも上京した際には「富士そば」を利用していますが、そのエピソードは聞いたことがあります。「富士」と聞いただけで格が違うと思ってしまいますからね。
寝台特急にも「富士」という名称の列車がありましたが、他の寝台特急に比べてインパクトがありました。やはり日本にとって富士は特別なものなんでしょうね。
この何年間かは、本格的な撮影行をしていませんが、機会があればまた富士山を撮影したいと思っています。その時はまたこのブログで作品をご紹介したいと思います。

ヒコヒコ
2018年12月14日8:53

マダムMさま
山口が実家の我が盟友Mさんも、帰省するたびに新幹線車内から富士山を撮影して私に送信してきます。かくいう私も、東海道新幹線に乗る時は、必ず富士山側に席を確保しています。きれいに見えた時には、小躍りしたくなりますよね。
富士山が見える高層マンションに住んでいる方を私も知っていますが、もし私だったら毎日窓から撮影するのになあと思います。ほんと羨ましい!!

ヒコヒコ
2018年12月14日9:14

マサムネさま
ちょっとだけでも富士山が見えるなんて素晴らしいじゃあないですか!!
なにしろ霊峰ですからね。パワーが流れ込んできますよ。
富士山の山容は静岡側からが良いか、山梨側からが良いかは昔から論争がありますが、比べること自体が私には無意味に思えるのですが、土地の人たちにとってはそうじゃないのでしょうね(笑)
ところでマサムネさんもペンタックス・ユーザーだったのですね。
ペンタックスの良いところは、昔から小型軽量であることです。ファインダーが少々暗いのがたまに傷なのですが、私くらいになってくると、小型軽量がとても重要であることを思い知らされます。
ペンタックス、良いカメラです。

chiaki
2018年12月15日10:45

素敵な画像ですね!
私は特に真ん中の画像が好きです。
ほんのりピンク色の富士山…神々しさを感じます。
そして、年賀状!!
ヒコヒコさんのブログを読んで思い出しました。
まだハガキすら買ってません…
以前は11月からハガキを用意していたし、
デザインをあれこれ考えて楽しんでいたのに。
最近はすっかり面倒くさいが先に立つようになりました。

ヒコヒコ
2018年12月17日8:18

chiakiさま
お褒めの言葉をありがとうございます。
chiakiさんは夕日に照らされた富士山の写真を気に入っていただけたようですね。
ここにあげた3枚の写真とも、同じ日に撮影したものなのですが、時間や天候状態によって、本当に表情が変わる山だと思います。それが、撮っても撮っても飽きることのない富士山の魅力に繋がっているのでしょう。
さて、私も今週こそ本腰を入れて年賀状を作らなければと思っています。元旦の配達は25日までの投函だとか。果たしてそれまでに間に合うかどうかわかりませんが、頑張ってみることにします。
chiakiさんデザインによる年賀状も拝見したいものですね。是非ブログに公開されてみてはいかがですか?

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